歴代校長先生からのメッセージ
第2代校長 アンリエット・カンティン先生
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同窓生の皆さま
浦和明の星女子高等学校の創立40周年にあたり、お祝いのことばをお送りします。たえず発展しつづける学園の皆さま、おめでとうございます。
私たちの記憶の中に、あの記念すべき日のことが鮮明に心に残っています。長い準備期間を経、綿密なカリキュラムを練り、場所を整えました。この私たちの呼びかけに応えて、12名の生徒が明の星学園に入学しました。周囲からは、このわずかな生徒数ではと不安にも見えたことでしょう。しかし、このときは種まきの時期で、大事な時でした。大地に植えられた小さな種には、やがて枝を伸ばす大きな樹になる希望がこめられていました。
卒業生の数は何百人、そして年を重ね、何千人となりました。皆様がたは、若さと情熱で学園の最良の教育を受け入れ、それに応えてこられました。知識と教養を追求し、勤勉な努力が好成績を生み、学園に大きく貢献した結果、皆さまの母校は有名校になりました。この大きな節目のお祝いの日を心から喜び、おめでとうを申し上げます。
しっかりとした素養を積み、多くの人がさらに上級の教育を受けて、磨かれ、責任と義務を果たす社会人として飛び立っていかれました。皆さまお一人おひとりが、どんな時にも変わることのない二つの幸い、正しいことを大事にしていく生き方から来る幸せ、そして平和と喜びを生み出していく生き方がもたらす幸い、を体験なさったのではないかと思います。円熟するにつれ、社会、そしてご家庭における寛大な奉仕の度合いも深まっていっていることでしょう。
一方において、皆さまの胸には、一つあるいは多くの試練の傷跡が刻まれているに違いありません。どんな人にも生きることは、時として過酷なものがあるからです。皆さまのこれからの人生の歩みに陰りがささないことを強く願っていますが、皆さまの勇気が試練にさらされることもあるでしょう。ですから、在学中に保護者であった明の星のマリア様のほうに目を注いでください。
聖母マリアは若い日々と同じように、皆さまの母であることに変わりはありません。マリア様は皆さまと皆さまの愛する方々を守り、手を差し伸べ、光と勇気をお与えくださいます。
海を越えて、祈りと思い出を分かち合いながら
アンリエット・カンティン,s.a.s.v
カナダへご帰国(在日42年間)の年の同窓会集合写真(1994)
学園創立60周年でご来日の折(1997)チャペルでの「カンティン先生を囲む会」にて5期生と
同窓会創設30周年記念事業「レーナ・マリアゴスペルコンサート」会場にて(1999)
ご在職期間・・・昭和45年4月~昭和49年3月
お住まい・・・カナダ