なつかしの先生方からのメッセージ
同窓生の皆さま、お一人おひとりに〈Peace Be With You!〉で始まるメッセージを送ります。
明の星在職中の思い出を問われると、尽きることなく心に浮かびますが、今回は二つだけ選びました。①寮生と共に生活した日々から②中学創設にあたり、当時の高校生と一緒に中学生を迎える準備に取り組んだ日々からの思い出の一端です。皆さんは明の星に寮があったことをご存じでしょうか?しかも最初から??短期間でしたが、一期生の中に寮生活の経験者がいます。二期・三期生になると校舎内に寄宿舎として使用する部分を設け、それなりの設備を整えて、いわゆる「寮の共同生活」が始まりました。やがて、別棟で建てられた寄宿舎に移動し、正式に明の星高校寮、「明の星パヴィオン」がスタートしました。
その後、武蔵野線の開通によって、寮の必要がなくなり、建物はしばらくの間、部活の合宿所として利用されましたが遂に取り壊され、長い間駐車場として活用されています。前置きが寮の歴史になりましたが、私はこの流れの初期に寮生と生活を共にし、みんなと喜び、悲しみ、悩み、苦しみを共有しながら経験した楽しい思い出を大切に心にとどめています。特に休憩時間のお喋りや、勉強時間の緊張感と居眠り??(私は睡眠時間が足りなかったので)夜食の時間、夕食後の散歩で見沼用水べりを歩きながら星空を眺めたこと、瞑想の部屋で静かに祈るひと時を味わったこと等…忘れられない思い出です。数10年の時を経て、本校が中学校を創設することが決定し、私たち職員はその準備に追われる毎日を過ごしていましたが、私は校友会の役員たちと「今、何故中学生が入学してくるのか?」という疑問について、長時間かけて話し合ったことが忘れられません。
これはとても大きな問いかけでした。当時の校友会誌にその経緯が詳しく記録されているので、内容の説明は省きますが、数日間話し合った結果、開校時には、中学生が暖かい雰囲気を感じることが出来るように、みんなで協力しようという方向でまとまりました。その後、早速役員たちが中心になって校友会全体が動き始めると、やはり星子たちです。校訓「和」の精神を発揮して、委員会も部活も全て中・高一緒に活動する方針で、顧問の先生方と協力しながら準備が進められたのです。私は言葉に表せないほど感動しました。この出来事は忘れることのできない大切な思い出のひとつです。
当時在校生として、共に過ごした卒業生のみなさんとの出会いがありますように…。同窓生の皆さま、お一人おひとりの心に神の平和が留まるようにお祈りしています。